【編集後記】UI/UXって何?/言語化の仕方・デザインの伝え方/短所と長所の考え方/気持ちの良いUIってなんだろう
ゲスト回第3回(収録日:2021/03/09)
ゲストに専門学生時代の同級生である後藤さんに来ていただき、UI/UXやデザインの伝え方、自分自身の短所と長所に対しての考え方などについてお話をしました。
UI/UXを考える
まず始めに、以前Webridge Meeting SP27というセミナーでUXに関するセミナーを受けていました。(その際の記事はこちら)
そのため、僕の中である程度「UXとは何か?」に対して自分なりの答えを持っていました。
ポッドキャスト内で僕が言っている「認知前から使用完了まで」みたいな広く捉えるUXのところです。
しかし、UXが「ユーザー体験」という言葉はわかっていても、定義や対照範囲が広く知れ渡っているわけではなく、人によって捉え方がずれている印象を受けていました。
(※この編集後記を書いている際に、JIS Z 8521:2020『人間工学-人とシステムとのインタラクション-ユーザビリティの定義及び概念』で定義されていることを知りました。)
ゲストに来ていただいた後藤さんが収録時点で、自社サービスのアプリ開発を行う企業のUI/UXデザイナーから、転職をしたタイミングでした。
UI/UXデザイナーという形で働いてきた人は、UI/UXに対してどのように捉え、感じて、デザインをしていたのか。
そこが気になりインタビューをしていきました。
とても印象に残っているのは、自分の立場や環境の変化で捉え方が変わってきたという点です。
後藤さんがアプリ開発に携わっていた際は、ポジション的に関与できなかったから、使い勝手という視点でUIと向き合っていたそうです。
確かにその通りで、そもそも自分が関与できない領域であれば、自分ができる範囲でできる限りのことをまずは考えますよね。
ブランディングファームに転職し、向き合う視点が変わってきたからこそ、意識的に少しずつ幅を広げて考えているようです。
UI/UXという言葉が広く知れ渡る前から、デザイナー(というか制作に携わる人)が無意識のうちに、当たり前に考えてきたことのように感じます。
仕事を受けた時点で、依頼してくれた企業の事業はなんなのか、どういう人がユーザーに当たるのか。
その上で、今作る制作物はどういう意図・目的で作られていくのか。
それらを考えている時点で、UIのこともUXのことも少なからず考えているのだと思います。
ふと思いましたが、Web制作会社という制作の対象範囲が決められた制作会社よりも、ある種幅広く制作物の作れるデザイン事務所の方が広い意味でUXに関与していけるのかもしれないですね。
ちなみに、この記事を見にくる人(このポッドキャストを聞いてくれる人)はきっと、UI/UXに少し悩みを抱えているのではないかと思います。
すごくきっちりちゃんと紹介されている記事があるので、ぜひこちらを読むといいと思います。
僕らの会話なんかよりも遥かに勉強になると思います。(現場の声が聞きたかったらぜひポッドキャスト聞いてください!)
デザインの伝え方と、先輩デザイナーのデザイン確認
デザインを見てもらう側として、作ったデザインをどう伝えるのかという話もしました。
クライアントにデザインを提出する際に「温もりを与えるデザインにしました」のような「こういう表現をしました」じゃ良くなくて、「作る目的を考えると、ターゲットに対してこういう印象を与えたいから、このような見せ方にしました」くらいまで言わないと説明にならないですよね。
先ほどの内容であれば、どうして温もりを与える必要があるのか、そこが大事なポイントかと思います。
状況によっては淡い目的のままデザインを作り始めないといけない場合がありますが、そう言う時は決まってどこかでぐちゃぐちゃな状態になってしまいます。
自分が作るデザインの拠り所として、そしてデザインを見る側が判断するための基準として、なぜ作るのかをしっかりと考えないといけないですね。
また、これは先輩デザイナーにデザインを見ていただく時にも同じです。
時間を経て、後輩からデザインの相談をされたり、誰かにデザインを依頼する側になり、デザインを見る必要が出てきました。
この「デザインを見る」というのはまだまだ難しく感じます。
後藤さんが、「デザインを見てください」と相談された時は、まずはペルソナや目的について聞いてみるそうです。
どういったことで悩んでいるのかを聞いて、ようやく答えるようにしているとのことでした。
相手も考えて作ってくれているものだから、いきなりあれこれ言っても困らせてしまうこともあります。
過去に後藤さん自身が見ていただく側だった時に、あれこれ言われて困った経験があるからこそ、ペルソナや目的などの前提となる情報を聞く必要を感じているそうです。
この話を聞いている中で、どうしていいか相談されている側も分からないから、「一緒に悩む」「一緒に考える」という風な心持ちで対応をされるのはとても良いなと思いました。
その後も何度か出演していただいているので、少しずつまとめていきたいと思います。
後藤さん、出演ありがとうございました!